Report Vol.06 Miyoshi no Ukai in Miyoshi

 

 July 30th, 2017

【三次の鵜飼】2回目の観覧は鵜舟3艘、観覧船10艘のオールスター。
https://miyoshi-kankou.jp/?p=293

昨年6月にはじめて観覧し、その後年末に鵜匠と船頭(兄弟)と飲み、今年6月に鵜飼サミット後の宴会で懇親をさせて頂き、仲良くさせて頂いている三次の鵜飼に再訪。

広島駅からバスで約1.5時間。駅について場明日を降りたのが15時過ぎ。とにかく暑すぎで一旦ホテルに逃げ、夕方になって観覧船乗り場に到着。

 

予約をしたときに聞いた話だと観覧船が10艘出る大賑わいの日だとのこと。ということは鵜舟も3艘出る。

昨年1艘だったので、今年は3艘全てが出漁する姿が堪能できるという期待を胸に。

観覧船乗り場に到着したら早速お世話になっている船頭さん(鵜匠代表の弟さんで、三次駅近くでBarいぶす を経営)に出会いしばし談笑。

鮎の塩焼きを焼きはじめたところで、何とも言えない香りが漂ってきます。

ありがたいことに、ビールと鮎の塩焼きを頂き鵜飼が始まる前からテンションが上がりっぱなし。

 

川に目を移すと、既に鵜匠さんが準備をしています。

鵜に手縄を繋ぎ、水浴びをさせています。

昨年末に頂いたタスキと同じものを付けている鵜に、親近感が増します。

暫く鵜匠会代表の日坂さん

この日は3艘出るので、他の鵜匠さんの準備も始まりました。

三次にしかいない、白い鵜もいました(中国から譲り受けたカワウ)。今は現役ではないため、鵜飼はせずに鵜舟に乗っているだけだそうです。

鵜匠会代表の日坂さんは近くの小学校でも講習を行っており、小学生に大人気でした。

 

チケットを購入し、いよいよ観覧船に乗船。

木曽川うかいの水野さんに頂いた、足半を履いて、腰掛け船に乗り込みました。

 

私が乗った舟は幸運にも日坂さんの鵜飼いを観る順番でした。

一人目の鵜匠は角濱さん、祖父の後を継ぎ今年10年目を迎えます。全てカワウだそうです。白い鵜も角濱さんの鵜舟に乗っています。
二人目は上岡さん、上岡家5代目の鵜匠として7年目を迎えます。

そして三人目が我らの日坂文吾さん。蛇子(かじこ)は弟の日坂友紀さん。兄弟船が漁に出ます。

鵜舟の併走しながらその手綱さばきを堪能します。

この日は虫がとっても少なく、快適な環境でした。(とっても暑かったですが。)

 

3艘出ているのであなやり漁法も行われましたが、他の鵜舟が見えなかったので、そのフォーメーションは見えませんでしたが、
結果として3艘目がたくさん魚を捕るのでその様子がよく分かりました。

日坂さんの鵜は魚を捕りすぎるので、4羽しか使ってはいけなくなっているそうです。

12羽扱える技術がありながらもったいないものです。

また、一般的に三次の鵜飼で鵜匠が扱う手縄は6.75メートルと言われていますが、日坂さんは身長もあることから7.10~7.15メートルの手縄を扱われています。

その技術の高さが伺えます。

 

日坂兄弟のパフォーマンスを堪能した後は、船を下りてまた鵜匠さんと談笑。

三次の鵜飼は鵜飼の見物の後、鵜匠さんと記念撮影をしたり話をしたりという交流があります。

日坂さんはここでもやはり大人気で、撮影の行列が出来ていました。

 

鵜飼を楽しんだ後は友紀さんの店で酒を飲みながら、余韻を楽しみました。

 

三次の鵜飼はその魅力からもっと観光客が来てもおかしくありません。

地元の住人がもっとリピーターで来るようになることが一つの課題かも知れません。

昨年より値上げをせざるを得ない状態だと思いますが、岩国の2,000円と比べると、その差が分かります。

収支計画は簡単なものではないので、値上げが悪ではありませんが、好循環になっていくことを願うばかりです。

また、ここ三次でも、伝統の守り方についての問題もあります。他所に比べて鵜匠の年来が若いため、若さによる課題も潜んでいるのではないかと思います。

 

この魅力をもっともっと発信して、沢山の方が見物に来てくれることを願っています。


リピートしたい度(ぎふ長良川鵜飼いを5)

★★

 

■三次の鵜飼概要(詳細は別のページで紹介します)
開催場所:広島県三次市 馬洗川。巴橋付近。(JR西日本 芸備線 三次駅より徒歩15分、バスもあり
     水道橋付近(十日市親水公園内)に乗り場
開催期間:6月1日~9月10日
料金:(昨年より値上がりしています)
 ■乗合船
 乗船時間二時間程度
 日~木 大人 3,000円(腰掛けつき3,500円) 小学生1,500(腰掛けつき1,750円)

 金・土  大人 3,300円(腰掛けつき3,800円) 小学生1,650円(腰掛けつき 1,900円)

 

 ■貸切船

 日~木 11人乗り 30,000円(腰掛けつき:10人 32,000円)

 金 土 11人乗り 33,000円(腰掛けつき:10人 35,000円)

 

 ※サービスデーあり。ホテルによる宿泊パックあり。


運行スケジュール:
 チケットは18:00くらいから船着き場にて販売(予約要)。


Report Vol.06 Miyoshi no Ukai in Miyoshi

 

 June 6th, 2016

【三次の鵜飼】高い技術を持つ鵜匠とオリジナリティ 鵜の大量死からの復活 2017
https://miyoshi-kankou.jp/?p=293

鵜飼巡り2016の締めは、広島は三次。

岩国から電車を乗り継ぎやっと到着した三次。岩国でモバイルSuicaで入場しても三次では現金精算。でも駅前は開けていました。

駅を出てすぐ前に、鵜匠をモチーフにしたオブジェがあり、鵜飼を押していることがよく分かりました。

また駅を出て左手にある観光協会の前には地元の雄 柏村武昭氏が等身大のパネルで「広島県無形民俗文化財」(平成27年4月27日に指定)をアピールしていました。

 


駅からは徒歩でも10分少しで鵜飼観覧船乗り場に到着します。バスもあるみたいですが、歩くので十分な距離です。

乗り場には専用のプレハブが建てられています。テントではなく専用の建物を作っているのは、ぎふ長良とここくらいではないでしょうか。

 

18時から乗船場が開き、受付も可能になります。

受付で「今日は一艘だよ。」のひと言。月曜日ということもあってか、観覧者は自分を入れて4名。観覧船は一艘。鵜舟も一艘しか出ません。当然鵜匠さんも一人。

18:30くらいに受付を済まし、予約していた鵜飼御前(弁当)を食べ終えて18:45. 

出航まで45分近くもあるので、船頭さん達と談笑。

今日の鵜匠は日坂文吾氏。三次の鵜飼の代表です。素晴らしい技術で、他の地域の鵜匠にもその名が知れているそうです。

また、待ち時間に乗り場では鮎を焼いていました。

おなかいっぱいだったのですが、「昨日鵜飼で獲れた鮎です」とのささやきに導かれ購入(まだ小さいこともあって一尾300円!)。美味しく頂きました。

話していると鮎を焼いていたのは本日の鵜匠の弟さん。

弟さんに導かれ準備している鵜匠さんのそばで見学。

三次の鵜飼についていろいろ勉強させて頂きました。

 

19:20 観覧船が出航します。巴橋の近くまで行って周遊してから船着き場に戻ります。

19:45 鵜匠からの挨拶。今年1月の鵜の大量死の悲劇、鵜を守るために取った行動が逆の結果をもたらしたという事に対しての責任感を強く感じました。

   でもその中で、開幕を迎え、生き残った鵜による奇跡的なリーダーシップで鵜飼が成立したことなど聞いているだけで鳥肌が立ってきました。

   そして、いよいよ鵜舟に併走する形で観覧開始。

   その特徴は

    ・30分ほどずっと鵜舟のそばで併走して、鵜飼いをじっくり見ることができる(周遊方式)

     (昨年までは途中休憩を挟んで2回あったそうだけど今年は試験的に1回にしている)

    ・扱う鵜は5羽。技術的には12羽まで扱えるそうです。

    ・浅い舟に乗って立ち姿勢で鵜を操る。手縄の長さは6.75m。 他には類を見ない長さです。

     この浅い舟で立つのは相当難しい。日田や筑後川でも鵜匠は座っています。

     川の流れが速く、瀬が急なので深い舟ではダメなのだとか

    ・篝ではなく、カーバイドランプ。ガスを使っています。この方が深く、そして遠くまで明かりが届くそうです。

    ・手縄はビニール製。篝ではないので溶けることがないので便利なのだそうです

    ・有名な白い鵜は今日は非番

    ・鮎は放流はしていない。川にいる魚をそのまま獲っているそうです

 

20:30 船着き場に戻ります。片付けをしているところに観覧客が集まって鵜匠さんとのコミュニケーション。

   いろいろ質問をして勉強。その間鵜は羽を乾かしています。

   写真にも気軽に応じてくれて、終了。


・鵜匠さんの特徴
 - 3名(代々の鵜匠2名、三次の匠認定者1名=会長)
 - 昼間は別の仕事もしている
 - 扱う鵜は5羽(通常は8羽)
 - 準備段階そして片付けの時も見学可能

 - 篝をたかないので、衣装も前掛け部分はない。足下はサンダル。


リピートしたい度(ぎふ長良川鵜飼いを5)

★★

※3艘が並んだ追い込み漁もあるそうなので、見てみたい。

■三次の鵜飼概要(詳細は別のページで紹介します)
開催場所:広島県三次市 馬洗川。巴橋付近。(JR西日本 芸備線 三次駅より徒歩15分、バスもあり
     水道橋付近(十日市親水公園内)に乗り場
開催期間:6月1日~9月10日
料金:
 ■乗合船
 乗船時間二時間程度
 日~木 大人 2,500円(腰掛けつき3,000円) 小学生1,250(腰掛けつき1,500円)

 金・土  大人 2,800円(腰掛けつき3,300円) 小学生1,400円(腰掛けつき 1,650円)

 

 ■貸切船

 日~木 11人乗り 25,000円(腰掛けつき:10人 27,000円)

 金 土 11人乗り 28,000円(腰掛けつき:10人 30,000円)

 

 ※サービスデーあり。ホテルによる宿泊パックあり。


運行スケジュール:
 チケットは18:00くらいから船着き場にて販売(予約要)。